学生で足が遅い原因と速くする方法|ガレージジム HIKYO
部活で、
「周りより足が遅い」
「1歩目で相手に負ける」
「もっと足を速くしたい」
と悩んでいる学生は少なくありません。
しかし、足が遅い=走り込みが足りないとは限りません。
走る速さには、脚の筋力だけではなく、地面に大きな力を加える能力、股関節の使い方、1歩目の加速、体幹、腕振りなど、さまざまな要素が関係します。
実際、近年の研究では、中学生年代を含む若いアスリートでも、適切な筋力トレーニングやプライオメトリクストレーニングによって短距離の加速能力が改善することが報告されています。
今回は、「中学生で足が遅い」と悩んでいる選手・保護者に向けて、足を速くするために何を見直すべきなのかを解説します。
目次
1.中学生で足が遅いのは「才能」だけが原因ではない
足の速さは複数の能力で決まる
「足の速い子は生まれつき速い」
と思われることがあります。
もちろん遺伝的な要素や体格差が関係する部分もあります。
しかし、だからといって、
「今遅いから、ずっと遅い」
というわけではありません。
2025年に発表された、思春期のチームスポーツ選手69研究・2051名をまとめたメタ分析では、筋力トレーニングとプライオメトリクストレーニングの両方によって、0〜10mの加速や直線スプリント、方向転換、ジャンプ能力などが改善することが報告されています。[1]
つまり、少なくともトレーニングによって改善できる部分は存在します。
「とにかく走る」だけでは足りないことがある
足を速くしようとして、
「毎日ダッシュする」
「坂道を走る」
「走り込みを増やす」
という方法を選ぶ人も多いでしょう。
もちろん、実際に走る練習も重要です。
ただし、走るために必要な筋力やパワーが不足している場合、同じフォームで何度走っても大きく変わらない可能性があります。
足が遅い原因を考えるときは、
「走る量が足りないのか?」ではなく、「速く走るための何が足りないのか?」
と考えることが大切です。
2.中学生で足が遅いなら筋力トレーニングを見直す
スクワットなどの筋力トレーニングは短距離走にも関係する
「足を速くするなら、筋トレよりダッシュ」
というイメージがあるかもしれません。
ところが研究では、筋力トレーニングもスプリント能力の改善に有効です。
2026年に発表されたサッカー選手を対象としたネットワークメタ分析では、
- 5mスプリント
- 20mスプリント
において、スクワットなどを含む伝統的な筋力トレーニングが高い効果を示しました。[2]
特に5〜20mは、野球、バスケットボール、サッカーなど、多くの球技で非常に重要な距離です。
試合中に100mを全力疾走することより、
「相手より先に1〜3歩出られるか」
が勝負を分けるスポーツは多いからです。
中学生に必要なのは「とにかく重くすること」ではない
ただし、
重いスクワットをすればするほど足が速くなる
という意味ではありません。
中学生では特に、
- スクワット
- ステップアップ
- ランジ
- ヒップヒンジ
などの基本動作を正しく習得し、そこから段階的に負荷を上げることが重要です。
若年者のレジスタンストレーニングについても、専門家による適切な指導・監督と段階的なプログラムが重要とされています。[5]
フォームを崩して重量だけを追いかけるのではなく、
「正しく力を出せる身体を作る」
ことを優先します。
3.中学生で足が遅いなら「1歩目」と股関節を見直す
球技では0〜10mの加速が重要
部活で、
「足が遅い」
と言われている選手でも、実際には最高速度そのものではなく、
スタートしてからスピードに乗るまでが遅い
ケースがあります。
2025年のメタ分析では、筋力トレーニングは思春期のチームスポーツ選手の0〜10m加速を改善しています。[1]
そのため球技選手では、
「50m走を速くする」
だけでなく、
1歩目、2歩目、3歩目でどれだけ加速できるか
を見ることも重要です。
お尻を使って地面に力を加えられるか
加速するときには、股関節を伸ばしながら地面へ力を加える必要があります。
そこで重要になるのが、
お尻やハムストリングスを含めた股関節まわりの働きです。
ガレージジム HIKYOでは、
- ヒップヒンジ
- スクワット
- ステップアップ
- ランジ
- ジャンプ系トレーニング
などを使い、
単純に筋肉を大きくするのではなく、
スポーツの中で力を出せる身体の使い方
を身につけていきます。
「脚を速く動かそう」とするだけではなく、
地面にどのように力を加えるか
という視点も大切です。
4.中学生で足が遅いなら体幹と腕振りも確認する
体幹は「固める」だけではない
走っているとき、身体は脚だけで動いているわけではありません。
身体全体を連動させながら、姿勢を保って前方へ進んでいます。
体幹トレーニングに関する研究でも、チームスポーツ選手に対する体幹トレーニングによって短距離スプリント能力が改善する可能性が示されています。[3]
ただし、
「プランクをやれば足が速くなる」
という単純な話ではありません。
体幹だけ鍛えるのではなく、
- スクワット
- ヒップヒンジ
- ジャンプ
- 実際の走動作
などと組み合わせながら、
身体全体を連動させること
が重要です。
腕振りも走動作の一部
走るときの腕振りも無視できません。
2026年には、オリンピックレベルのスプリンター1名を対象に、腕振りを変更した際の走動作を詳細に分析した研究が発表されました。
腕振りを変更した条件では、歩幅や前後方向への力などに変化が確認されています。[4]
ただし、この研究は1名を対象とした探索的研究なので、
「この腕振りをすれば必ず速くなる」
とまでは言えません。
それでも、腕振りは脚から独立した動きではなく、全身運動として走動作を考える必要があります。
そのため、
- 腕が横に大きく流れる
- 上半身が必要以上にねじれる
- 腕と脚のリズムが合っていない
といった場合には、走動作全体を確認する価値があります。
5.中学生で足が遅い子ほど「個別評価」が重要
「足が遅い」という結果だけを見ない
同じ「足が遅い中学生」でも、原因は一人ひとり違います。
例えば、
A君
- 筋力が不足している
- 地面へ大きな力を加えられない
B君
- 筋力はある
- 1歩目の姿勢や動作がうまくいかない
C君
- 身体は強い
- 動作の連動がうまくいかない
という可能性があります。
この3人全員に、
「毎日ダッシュ10本!」
と同じ練習をさせても、本当に必要な刺激とは限りません。
だからこそ重要なのは、
トレーニングを増やす前に、何がボトルネックになっているのかを見ることです。
「動ける身体」を作ることがガレージジム HIKYOの考え方
秋田市のガレージジム HIKYOでは、単純に筋肉をつけるだけではなく、
「スポーツで使える身体を作ること」
を重視しています。
そのため、
- 筋力
- パワー
- 股関節の使い方
- 背骨・体幹
- バランス
- 身体の連動
- 1歩目
- ジャンプ
- 競技に必要な動作
などを一人ひとり確認しながらトレーニングを行います。
「もっと走れ」
だけでは変わらなかった選手ほど、
一度、
「なぜ自分は足が遅いのか?」
を細かく分解してみてください。
足の速さは、ただ脚を速く回す能力だけではありません。
力を作り、その力を身体全体で適切に使えるようになること。
それが、部活で本当に「使える足の速さ」を作るための第一歩です。
ガレージジム HIKYOの無料体験について
ガレージジム HIKYOでは、中学生・高校生を中心に、
「レギュラーを取りたい」
「足を速くしたい」
「当たり負けしない身体を作りたい」
「もっと思い通りに身体を動かしたい」
といった学生の個別指導を行っています。
一人ひとりの現在の状態を確認したうえで、必要なトレーニングを考えていきます。
参考文献
[1] Zhu X, et al.
Effects of plyometric and strength training on the physical fitness attributes of male adolescent team sports athletes: a systematic review and meta-analysis.
BMC Sports Science, Medicine and Rehabilitation. 2025.
[2] Effects of Various Exercise Interventions on Sprint Performance and Jump Height in Soccer Players: A Systematic Review and Network Meta-Analysis.
Journal of Sports Science and Medicine. 2026.
[3] Effects of core training on physical performance in team-sport athletes: a systematic review and meta-analysis.
2026.
[4] Li J, et al.
Aristotle’s arm-swing hypothesis: biomechanical evidence from forward and inverse dynamics in an Olympic sprinter.
Frontiers in Sports and Active Living. 2026.
[5] Lloyd RS, et al.
Position statement on youth resistance training: the 2014 International Consensus.
British Journal of Sports Medicine. 2014.